ラカントは、サラヤ株式会社が製造販売する天然甘味料です。
糖尿病食に使われたり、糖質制限ダイエットなどに使われる人気急上昇中の人工甘味料です。
カロリーゼロで血糖値も上がらないという魅力的な特徴を持っていますが、成分の安全性が気になる人も多いです。
今回は、「ラカントの危険性」について詳しく紹介します。
ラカントとは?
ラカントは、株式会社サラヤ(SARAYA)が1995年から発売する人工甘味料です。
天然の羅漢果とトウモロコシから採れるエリスリトールから作られている「天然素材」で作られた人工甘味料です。
SARAYAとラカント
株式会社サラヤは、大阪府に本社を置く化学・日用品メーカーです。最近では、手の消毒剤でよく目にするメーカーです。主力商品の1つ「ラカント」は、現社長の両親が糖尿病になったことをきっかけに、「糖尿病患者が安心して使える甘味料」として開発が始まっています。
ラカントに危険性はある?
優れた人工甘味料である「ラカント」ですが、安全性について心配する声も聞かれます。
主なものはこの2つです。
- 人工甘味料が体に与える影響が心配
- 糖尿病に対する影響が心配
この2点について解説します。
人工甘味料をなぜ危険と感じるのか?
ラカントは人工甘味料のひとつです。
人工甘味料 = 体に良くないと認識している人は多いです。
これには、次に紹介する2つの出来事が関係している可能性が高いです。
人工甘味料:サッカリンの危険性が報道された
サッカリンは、1800年後半に発見された人工甘味料です。ドイツの化学者コンスタンチン・ファールバーグがコールタールの研究中に発見しました。
すぐに砂糖の代用品として商品化され、1900年後半からダイエット食品に使われ爆発的に広まりました。
砂糖の300倍近くの甘さをもち、痺れるような刺激的な後味があります。それでいて、カロリーがゼロであるため、ダイエットコーラの甘味料としても使われました。
しかし、動物実験により発がん性が指摘され、多くの国で使用禁止となりました。その後、サッカリンそのものではなく、サッカリンを作る過程で作られる副産物が原因と判明しました。
その後の詳しい調査でサッカリンには発がん性がないことがわかりましたが、一時期の発がん性騒動の影響で、日本では食品衛生法によって使用量に規制がされています。
人工甘味料=発癌性がある=危険という認識が残っている
人工甘味料:アステルパームの危険性
アステルパームは、天然には存在しない化合物です。摂取すると、小腸でフェニルアラニンとアスパラギン酸、アミノ酸、メタノールに分解されて、最終的に吸収されます。
フェニルアラニン、アスパラギン酸はともに、神経性の興奮作用(興奮毒)が指摘されています。また、メタノールは吸収分解される過程で、ホルムアルデヒドや蟻酸に変わります。
特に蟻酸(ギサン)は、視神経に影響を与え、過剰な摂取は失明の危険があることがわかっています。
いずれも、過剰に摂取しなければ健康被害を受ける可能性は低いと言われていますが、「危険である」という論文がある一方、利益相反のある研究者の全ての論文が「安全である」と結論づけていること、米FDAへの承認の過程で利益相反のある政治家が関与して承認されたとの疑惑もあり、危険だと感じている人が多いのも事実です。
微量なので影響は無いと言われているが、信憑性がイマイチなため気にする人がいる
人工甘味料の耐糖能への影響
人工甘味料は、長期間大量に使うと耐糖能障害※を引き起こすとの報告がでています。(※血管内の血糖値を調整する機能)
耐糖能障害は糖尿病患者には大きな問題となります。
なぜ耐糖能障害がでる?
人工甘味料は、甘みはありますがカロリーはありません。そのため血糖値も上がりません。
体は「甘みを感じたのに血糖値が上がらない」ことに異常を感じ、食欲を増進させたり、糖の吸収率を上げるなどの反応をしますが、長期間続くと血糖値の調整機能に異常がでてきます。
人工甘味料の長期間の大量摂取は避けるべきと言われている
このように昔から使われている人工甘味料に安全性に疑問を持つ人が多いため、同じ人工甘味料であるラカントも危険と感じる傾向が見られます。
ラカントが体に与える影響は?危険性は?
それでは、最近開発された人工甘味料ラカントの危険性はどうでしょうか?
ラカントの発癌の危険性について
ラカントの甘味成分は、羅漢果と呼ばれる果実から作られる「羅漢果エキス」とトウモロコシから作られる「エリスリトール」から作られています。
どちらも天然素材から抽出されており、発癌性などの心配はありません。
ラカントの発がん性に関する報告はでていない
ラカントが耐糖性に与える危険性について
ラカントに使われているエリスリトール関しては、いくつかの研究と海外論文が発表されています。
京都府公立大学法人京都府立医科大学およびアジレント・テクノロジー株式会社との共同研究で、International Journal of Molecular Scienceにて掲載された論文。
この論文では、「エリスリトールはHFDによって引き起こされる肥満と耐糖能不耐症を減少させる」と結論づけています。
人工甘味料でありながら、耐糖性に良い影響を与えるという報告は興味深いです。
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ラカントの代謝後の残留物の危険性について
ラカントは羅漢果から作られる「羅漢果エキス」とトウモロコシから作られる「エリスリトール」から作られています。
どちらも天然素材からできていて、ほぼ吸収されません(90%は尿中に排泄)。消化後に他の成分への変化したり、残留物がでこともありません。
まとめ:ラカントの人工甘味料としての危険性はある?
ラカントは、過去や現在使われている他の人工甘味料と比べても、安全性が高く安心して使える人工甘味料です。
ただし、長期間の大量使用に関する影響は不明なため、一日の40gを摂取目安量として使いましょう。
ラカントの人工甘味料としての危険性は報告されていない
ラカントは医療機関でもすすめられることも多く、糖尿病食にも取り入れられています。
成分としての危険性、糖尿病に対する危険性はなく、安心して使える人工甘味料です。
ラカントを安く買うために
普通の砂糖と比べると少し割高ですが、通販などを利用すればより安く買うことができます。
容量別に安く買えるところが違いますので、こちらの記事を参考にしてください。
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